腎臓病になったら
食事制限に気をつけよう
慢性腎臓病になってしまうと、腎機能の回復は難しいと言われています。そのため、腎臓病を悪化させないように気を付けていきましょう。
腎臓病の食事制限は、健康な時の食事と内容が異なるため、正しい食事制限を行い、腎臓への負担を軽減しましょう。また、腎臓病食は個人の腎機能の状態や合併症の有無によって個別に栄養価の調整が必要です。
腎臓病食は、腎臓への負担軽減や腎臓病の進行抑制、合併症の予防が目的です。
たんぱく質や塩分などの栄養価をコントロールすることで腎臓の負担が減り、病気の進行速度を遅らせることができます。
慢性腎臓病になってしまうと、腎機能の回復は難しいと言われています。そのため、腎臓病を悪化させないように気を付けていきましょう。
腎臓病の食事制限は、健康な時の食事と内容が異なるため、正しい食事制限を行い、腎臓への負担を軽減しましょう。腎臓病になると、たんぱく質によって生まれる尿素や尿酸などの老廃物が体内に蓄積しやすくなるため、たんぱく質の摂取量を適切に管理する必要があります。
食事から摂取したたんぱく質のなかで、必要な分は筋肉に取り込まれ、不要な分は老廃物として腎臓でろ過された後、尿として排泄されます。
しかし、腎機能が低下している状態で必要以上のたんぱく質を摂取してしまうと、腎臓に負担がかかり老廃物が体に溜まったままの状態になってしまうため、たんぱく質の量を制限する必要があるのです。
ただし、減らせば減らすほど体に良いというわけではなく、自身の腎臓の働きに合わせてたんぱく質を制限することが大切です。
塩分を過剰に摂取すると、体内の水分量が増えてしまいます。
腎臓には余分な水分を尿として排出する役割があり、体内に増えた水分を排泄するために働くため、腎臓の負担が増え腎機能低下を早めてしまうのです。
腎臓のろ過負担を軽減するためにも、塩分制限することが大切です。
腎機能が低下するとカリウムやリンが体内に蓄積しやすくなります。
カリウムが過剰に蓄積されると不整脈を引き起こす可能性があります。
また、リンも蓄積されるとカルシウムとのバランスを崩し、骨がもろくなって骨粗しょう症の原因にもなりうるため、食事からの摂取を適切に管理する必要があります。
腎臓病の進行度や尿量の状態によっては水分制限も必要となる場合があります。健康な腎臓は余分な水分を尿として排泄しますが、腎機能が低下すると水分のコントロールが難しくなります。過剰な水分摂取はむくみや高血圧などの原因となる可能性があります。
ごはん、パンなどの主食にもたんぱく質が含まれているため、食べる量を減らす方もいますが、主食はエネルギー源として非常に重要です。
主食の量を減らしてしまうと、体に必要なエネルギー源となる栄養素が不足し、それを補うために体に貯蓄されているたんぱく質を分解します。
結果的に、食事から摂るたんぱく質を減らしているにも関わらず、たんぱく質の分解によってできた老廃物が腎臓に負担をかけてしまうのです。
さらにはたんぱく質が分解されることが筋肉量の減少にもつながり、それによって極度な疲労感や体重減少のリスクが高まります。
そのため、たんぱく質を減らした分、糖質や脂質などの他の栄養素でエネルギーを補いましょう。